風情漂うならまち。元興寺の近くにある和菓子の名店、樫舎(かしや)に行ってきました。
今日のお目当ては、樫舎のかき氷です。
萬御菓子誂處 樫舎(よろずおんかしあつらえどころ かしや)
正式には、萬御菓子誂處 樫舎(よろずおんかしあつらえどころ かしや)という長い名前です。私はいつも樫舎(かしや)さんと短く呼んでいます。
お隣は私の大のお気に入りのお食事処「粟」さん。車1台がぎりぎり通れるくらいの狭い道に面しています。
和菓子店ですがお茶がいただけるお休み処があります。、夏はかき氷もいただけます。お店の前にはおしながきがあり、入る前にメニューやお値段を確認できます。
お店の前(入り口の外)に名前を記入するウエイティングリストがありました。私は運良く何人かのお客様が出て行かれたばかりで待ち時間ゼロで入れました。これはとてもめずらしく、その直後からどんどん人が来られたので本当に運が良かったです。
樫舎さんの入り口を入ったところはとても狭くて順番を待てるのは2~3人ほど。順番がそれ以降の方は、お店反対側にある待合所で座って待てるようになっています。
待合所は駐車場内の片隅。椅子が並んでいて扇風機がありました。順番が来るとお店の方が呼びにきてくれます。
樫舎(かしや)店内
扉をあけて中に入ると土間があり、和菓子が購入できます。くつをぬいであがると、1階に円卓が一つ。二階のお座敷席へは急な階段をあがります。1階にあるカウンター席は予約のみです。
階段には、東大寺二月堂のお水取りで使われたお松明が飾られています。
階段横には「般若心経のこころ」が提示されていました。
階段は、昔ながらの箱階段(階段箪笥)。昔なつかしい思いであがらせていただきました。
かなり急な階段ですのでお年を召した方とご一緒の場合はお気をつけ下さい。
急な階段をあがるとお座敷がありました。
4人がけテーブルが3つ。2人用が1つで14人。詰めて座ればあと2~3人は入れるかなといった広さです。
天井を見上げると、ここにも二月堂お水取りで使われたお松明が飾られていました。
私達は、一番はしっこのテーブルで1階を見下ろすことができました。
奈良うちわがさりげなく置かれているテーブルで待っていると、おしぼりと水出し煎茶が運ばれてきました。
猛暑で汗だくになって樫舎さんまで来ましたが、冷たいお茶の心暖かいおもてなしで気持ちが一気に和らぎました。
樫舎(かしや)メニュー
今日のお目当てはかき氷。かき氷は数量限定です。2種類から選びます。
■樫舎の氷 1080円
器:奈良漆器 たる井氏の合鹿椀
氷:数日間かけて作った純粋氷
抹茶蜜:特別に分けて頂いている抹茶を使った自家製蜜
餡:丹波大納言を使用した自家製つぶあん
白玉:国産のもち米を寒晒しにした白玉
寒天:国産の天草のみを信州の寒風で乾燥させて昔ながらの極上寒天
使われている材料の紹介だけでなく、器に関しての説明も書かれていました。
お値段を少しプラスすると、国産の本わらび餅入りのかき氷がいただけます。
饅頭蒸しとお抹茶 1080円
抹茶と季節の生菓子 972円
煎茶と季節の生菓子 972円
珈琲(ケニア産)と季節の生菓子 972円
お飲み物単品 648円
今回はいただきませんでしたが、お茶と和菓子のセットもあります。夏のかき氷のシーズンが終わればまたきたいですね。
樫舎のかき氷
いよいよ氷が運ばれてきました。「白玉は冷えすぎると堅くなるので、早く召し上がって下さいね」とスタッフの方からお声かけいただきました。
餡はさらに美味しく氷に合うように炊き上げておられるそうです。
抹茶蜜と餡のハーモニーがなかなかいい感じです。和菓子屋さんとしてのこだわりがある餡は深みのある甘さです。
もちもちとした白玉は抹茶蜜と氷にからめていただきました。
おすすめの食べ方は、最後は少し餡を残して寒天と一緒にあんみつとして食して頂くことなんだそうですよ。
かき氷を食べ終わる頃に温かいお茶が運ばれてきました。細やかな心遣いがとても嬉しいですね。
樫舎の和菓子
2階から1階をみおろすと、樫舎さんの和菓子が並んでいるのが見えました。
帰りにこちらで和菓子を選んで買うことができます。
今回はかき氷がお目当てできましたので、お菓子は次回のお楽しみにとっておきますね。
とは言ってもついつい目がいってしまいます。
どれを見ても日一つ一つが可愛い御干菓子。
一言アドバイス
樫舎(かしや)さんのすぐ横の広い道を渡ったところには、「奈良町情報館」というならまちの観光案内所があります。奈良の特産品の展示があり購入もできます。
またここでもらえる「ならまちの地図」はなかなかの優れもの。情報満載でとてもみやすいので、散策前にはぜひゲットしましょう。
※平日の午後2時半頃に伺いました。運良く並ばずに入れましたが通常は平日でも並んでおられることが多いようです。週末は行列覚悟ですね。