依水園(いすいえん)では、作られた時代が全く違う前園(江戸時代)と後園(明治時代)の2つの庭が楽しめます。
ほんの少し紅葉が色づき始めていた2014年9月14日に行ってきました。
観光客でにぎわう東大寺からほんの数分の距離にあるとは思えないほど静かなところです。
わかりにくい場所にあるため迷われる方が多いようです。(ページ下部アクセス情報を参照)
名勝庭園依水園入り口
依水園と寧楽美術館の入り口は同じです。すぐ右隣には、吉城園(よしきえん)という庭園の入り口があります。
入り口の門を入り進むと右手には「三秀亭」というお食事処があります。お庭を眺めながらのお食事が楽しめるところです。
さらに先に進むと左側にあるのが寧楽美術館です。
右手へいくと依水園の庭園とチケット売り場があります。チケットは、依水園入園と寧楽美術館の入館がセットになっています。
依水園庭園の入り口です。こちらでチケットを見せて入園します。
右手の木戸をくぐり、進みます。
前園(依水園)
入ってすぐ右側が依水園の前園です。見えている茅葺き屋は延宝年間(1673~1681年)に移築された「三秀亭」。
三秀亭、前池の護岸石の石組み、鶴亀をなぞらえた中島、灯籠などが江戸時代の庭作りの様を語っています。
後園(依水園)
後園(依水園)は東大寺南大門・若草山・春日奥山・御蓋山(みかさやま)を取り入れた借景が素晴らしく、しばらくたたずんで見入ってしまうほどです。
蓮の花は見ごろの時期がすんでいました。(2014年9月14日撮影)
東大寺の南大門が左手に見えます。依水園入り口からは徒歩5分ほどの距離です。
建物の脇にある蹲(つくばい)は、約400年前大和郡山城主豊臣秀長愛用の物だそうです。
池には南大門の屋根や目にまぶしい木々の姿が映り、素晴らしいながめです。
池泉回遊式庭園ですので、池のまわりの遊歩道を歩くことができます。庭の中を少し行ったところに水車小屋がありました。
水車小屋を見ながら階段を下り、池の飛び石を渡ります。鳥のさえずりを聞きながら楽しめる静かな散策道です。
依水園は、春は椿、紅梅、しだれ桜、つつじ、菖蒲などが。夏は蓮やサルスベリ。秋は紅葉を楽しめます。
依水園の存在自体を知らない方や、ガイドブックで見ていても行き方がよくわからずに行きそびれてしまう方も多いときいています。
東大寺からほんの数分で行けますので、お時間ある方はぜひ訪れてみて下さい。
寧楽美術館
寧楽美術館は、中国古代の青銅器・古鏡・古印・中国(宋~明)及び韓国(高麗~李朝時代)の陶磁器と日本の茶陶磁類が収蔵されています。
依水園と寧楽美術館はチケットがセットになっていますので依水園を楽しまれたあとに立ち寄られてはいかがでしょうか。
東大寺から依水園への行きかた
①東大寺南大門をくぐり、大仏殿の方へ少し進んだ左手側(東大寺ミュージアムの横)に赤いポストがあります。そこを曲がります。
②おそば屋さんがあるつきあたりを左へ曲がります。塀に狭まれた雰囲気のいい通りです。
③さらに進むと道が大きく右へカーブします。
そこに依水園への入り口があります。赤いポストから徒歩約5分ほどです。
近鉄奈良駅から依水園への行き方
①近鉄奈良駅からバス通りを進むか又は興福寺を見ながら「県庁東」の交差点まで行きます。
②そちらを登大路町交差点方向へ(奈良駅からバス通りを東大寺方向に歩いてこられた方は左へ曲がる)
③登大路町交差点を東へ行くと約2分ほどで着きます。
グーグル地図で示している場所というより「吉城園」の隣にあるという感覚で地図をご覧になって下さい、「依水園」と「吉城園」の入り口は全く隣同士です。
アクセス
■歩いて
近鉄奈良駅から徒歩約15分
東大寺大仏殿から徒歩約8分
興福寺から徒歩約12分
■バスで
県庁東下車徒歩3分